このブログシリーズ(Raspberry Pi)では、筆者のRaspberry Pi導入の取り組みをまとめて、記事毎に重要な点を紹介していきます。
この記事では、WinSCPを使用してWindows PCとRaspberry Piの間でファイルの送受信をする方法を紹介します。
WinSCPを使用すれば、ネットワーク内のPCとRaspberry Piの間のファイル送受信がドラッグアンドドロップでできるようになります。
WinSCPとは?
WinSCPは、Windows用のオープンソースのファイル転送ソフトウェアです。
個人でPCを使用している人には馴染みがないソフトウェアですが、ネットワーク機器やサーバーの管理では広く利用されているソフトです。
主にSSHを利用したSFTPやSCPによるセキュアなファイル転送をサポートしており、ネットワーク越しにサーバーやデバイスとのファイル転送が可能です。
今回は、WinSCPを使用してWindows PCとRaspberry Piの間でファイルを転送する方法を紹介します。
WinSCPでファイルを転送する手順
Windows PCからRaspberry Piにファイルを転送する手順は次の通りです。
- Raspberry Piの設定
- Raspberry PiのIPアドレスを確認
- WinSCPのダウンロードとインストール
- WinSCPの設定 以下で各手順について、詳しく解説していきます。
Raspberry Piの設定
Raspberry Pi OSでは、SSHはデフォルトで無効になっていることがあります。
Raspberry Piの設定からSSHをオンにしましょう。
Raspberry PiのIPアドレスを確認
WinSCPの接続先として入力が必要なので、Raspberry PiのIPアドレスを調べておきます。
ターミナルで以下のコマンドを打ってIPアドレスを確認しましょう。
hostname -I
以下のコマンドを打つとより詳細な情報を得ることもできます。
ip a
DHCPを使用しているとRaspberry PiのIPアドレスが変わる場合があるので、固定IPに設定しておくと便利です。
WinSCPのダウンロードとインストール
WinSCPは公式サイトからダウンロードできます。
インストーラをダウンロードしたら、デフォルト設定のままでインストールします。
WinSCPの設定
WinSCPを初回起動時に接続先の設定を行います。
各項目には次のように値を入力していきます。
項目 | 入力値 |
---|---|
ファイルプロトコル | SFTP |
ホスト名/ IPアドレス | Raspberry PiのIPアドレス(例: 192.168.1.100) |
ユーザー名 | Raspberry Piのログインユーザー名 |
パスワード | Raspberry Piのログインパスワード |
WinSCPログイン画面の入力例です。
最後に「ログイン」をクリックしてログインしましょう。
初回接続時にセキュリティ警告が出た場合は、Raspberry Piに接続していることを確認して「承認」をクリックします。
これで、Windows PCとRaspberry Pi間のファイル転送が可能になります。
WinSCPでのファイル転送例
WinSCPの左側ウィンドウにはWindows PCのファイルシステム、右側ウィンドウにはRaspberry Piのファイルシステムが表示されます。
ドラッグアンドドロップで簡単にファイルを転送でき、複数ファイルの転送も可能です。
ドラッグアンドドロップすると次のようにファイルが転送されます。
ファイル転送ができるようになれば、データのやり取りが簡単になり、Raspberry Piの管理がよりスムーズに行えますね。
Raspberry Pi のおススメ入門書
今回はWinSCPでファイルを転送する方法について私の経験をもとに紹介してきました。
さらに詳しく学んでRaspberry Piに取り組みたいという方には、次の本がおススメです。
こちらの入門書は初心者にもわかりやすいように、Raspberry Pi 5の導入から簡単な実行例まで解説してくれています。
さらにRaspberry Pi操作に必要なLinuxの基本操作から、サーバー構築やScratch3、Python3によるプログラム作成まで網羅しています。
電子部品の制御や応用例も豊富に解説されていて、実践的な知識を身につけられます。
これ1冊でRaspberry Piの入門は十分にできると思います。